知床工房酒辞典

 日本酒の伝統を守り続けてきた蔵元に乾杯。

銘酒の四方山話

 

 日本酒の伝統を守り続けてきた蔵元に乾杯。

「水と米と腕」
よく、フランスは自由と平等と博愛の国と言われますが、ことフランスワインに
ついてはかなり生前優劣がはっきりしていて、どの畑でだれが作ったかという価値観に、
左右されがちなところがあります。それがすべてではないのですが、
それとは対照的にドイツワインに関してはその年のぶどうの出来上がりによって、
その蔵元の中でも評価が大きく変わる生後優劣の傾向があります。
よく氏と素性の説明をする時に、この例を取り上げますが、日本酒については、
原料米と水と蔵元の酒造りの姿勢が「氏」とするならば、酒づくりのチーフである杜氏の技術と製法が
「素性」なのではないかと思います。「氏」である原料米はコシヒカリのような食用米ではなく、
食用にはむかないのですが、「山田錦」を代表に心白が大きいものが適していて、酒の品質に大きく影響しますし、
また水質は当然の事ながら適していないと良酒は生まれません。さらには前述の前提条件を整えている事と、
よい酒づくりをする蔵元の姿勢が、愛飲家に支持される要因だといえます。
造りの3原則は、1、麹、2、酛、3造りと言われております。
麹も酛も自然の微妙な自然との操作は杜氏の腕にかかっているのです。
近年では杜氏の高齢化にともない、この工程を機械化する蔵元もおりますが、
やはり高度な技術が必要とされる吟醸酒などは、長年の勘が今でも重宝されているゆえんなのです。
今、日本酒の業界でもこの技術の伝達が一番の問題点とされております。

最新情報